あなたの生涯賃金を決めるのは、学歴でもセミナーへ行った回数でもなく… – うれたの!!
   

あなたの生涯賃金を決めるのは、学歴でもセミナーへ行った回数でもなく…

意識しているか否かにかかわらず、人はお金のために多くの時間を費やしている。平均的な日本人であれば、人生80年のうち40年程度は労働を軸とした生活になるだろうし、たとえば良い大学に入るために長時間勉強するのだって、煎じ詰めればお金のためである。

「楽して、たくさんのお金を稼ぎたい」と多くの人が願うのも無理はない。では、お金持ちになるために、あなたはどのような人間になるべきなのだろうか。あるいは何が人の生涯賃金を決めるのだろうか。

2020年に発表された論文では、お金を稼ぐ能力に関連しそうだと考えられてきた要素をすべて比較し、その中で生涯賃金に最も影響するものを明らかにした。今回はこの研究について紹介したい。

その研究では次の一覧に挙げる要素が生涯賃金に影響する程度を比較している。あなたはどの要素が最も影響すると思うだろうか。

IQ(IQテストのスコアが高い人ほど、生涯賃金が高くなる)
学歴(偏差値の高い大学に入学している人ほど、生涯賃金が高くなる)
自己投資額(セミナーなどへの自己投資額が多い人ほど、生涯賃金が高くなる)
親の年収(親の生涯賃金が高い人ほど、本人の生涯賃金も高くなる)
労働時間(労働時間が長い人ほど生涯賃金が高くなる)
身体能力(スポーツテストのスコアが高い人ほど、生涯賃金が高くなる)

まずは、あまり影響力のなかった3要素から紹介していく。すなわち、「自己投資額、労働時間、身体能力」である。

自己投資額については多少の投資金額は生涯賃金を増やすものの、それ以降はむしろ生涯賃金は減ってしまうことがわかった。むやみやたらと資格を取りに行ったり、セミナーに参加したりすることは効果がないどころか、むしろ人生にとってマイナスになるようだ。

労働時間についても同様の現象が起こる。ある程度までは労働時間とともに生涯賃金も微増する。しかし、そのラインを超えた労働時間は平均的な生涯賃金を落とすことになる。このことは社長の労働時間がその会社の社員の労働時間よりも平均的には短いことからもわかる。

身体能力については上の2つとは逆の現象が起こる。一定の水準までは、ほとんど生涯賃金に影響を与えないが、とあるレベルを超えると少しだけ生涯賃金が上がる。

他方で、残った3つの要素はどれも生涯賃金にそれなりの影響を及ぼす。ではベストは何かというと、それはズバリ「親の年収」であった。

これはかなりショッキングな事実である。もう少し実感を持つために例をあげよう。
親の年収と学歴はたいしたことないが、IQだけは抜群に高いAくん
IQと親の年収には恵まれなかったが、努力して東大に入ったBくん
IQも学歴もないが、親がお金持ちのCくん
という3人を想像してみてほしい。今回の研究が示唆していることは、この3名のうち、働いてお金持ちになる可能性が最も高いのはC君だということである。

ちなみに、親の年収と子の年収の相関については古くから指摘されていた。しかし、それは「親がお金持ちである方が、学習環境が整いやすく、したがって優れた学歴を取得しやすい」という理由からであった。今回明らかにされた事実は、優れた学歴を取得することよりも、むしろ親がお金持ちであるということ自体が、自身をお金持ちにさせやすくするということである。

いったい親がお金持ちであることがどのように子の生涯賃金に影響を及ぼすのであろうか。この研究ではそこまでは明らかにされてはおらず、この点が今後の大きな研究課題となるだろう。

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